例えば(天気の話をするように痛みについて話せれば)

What to talk about when we talk about us

Collaboration with 岩瀬海/Umi Iwase 、櫻井莉奈/Rina Sakurai

会期中は関連イベントとして、全4回の「おはなし会」と、俳優の和田華子さんをお迎えして「表現者のためのLGBTQ勉強会」を開催しました。

 

 

5/7  (土) 13:00-15:00   お話会「例えば(理想の家族って?)」

5/21(土) 13:00-15:00 お話会「例えば(明日の時間割が国・数・性・性・社だったら)」

6/4  (土) 13:00-15:00 お話会「例えば(「それハラスメントですよ」って言われたら)」

6/11(土) 13:00-16:30 「表現者のためのLGBTQ勉強会」

6/18(土) 13:00-15:00 お話会「例えば(天気の話をするように痛みについて話せれば)」

 


 

展覧会

「例えば(天気の話をするように痛みについて話せたら)」

2022年4月29日ー7月3日 

 

9:00~17:30 会期中無休

 

岩瀬海 櫻井莉菜 中島伽耶子

 

 

 

「今日はいい天気ですね」 

そんな身近さで、自分の痛みや誰かの痛みについて話せれば、今よりもっとうまく会話ができるかもしれません。傘を用意するように自分の感情を大切にし、明日の天気を気にするように他者の涙を想像できれば。 

 本展は、普段それぞれ異なる制作・研究活動を行う3名の作家・コーディネーターによる提案です。ジェンダーをテーマに彫刻を制作する岩瀬海、空間全体を作品にする中島伽耶子、アートにおけるマネジメントを研究する櫻井莉菜は、共通の問題意識をもとに協働で展覧会の場を立ち上げました。 

 社会の中にある理不尽な抑圧とは、暴力的な行為だけではなく、一部のマジョリティのもつ価値観によって構築されたさまざまなシステムにも存在しているのではないでしょうか。近年、アンケートでの性別記入を選択制や自由記述にするものが増えています。このことは、これまでの当たり前が誰かにとっての苦痛であったことを気づかせてくれます。 2020年、お茶の水女子大学は日本で初めてトランスジェンダーの女性(戸籍やパスポートでは男性と記載されているが女性として生きる人)の入学を開始しました。全ての学生が安心して学ぶためのガイドラインや相談窓口が新たに作られ、複数の大学がこの変革に続きシステムを見直し始めています。このニュースは、全ての女性が平等に教育を受けられるよう願ってきた人々の歓喜の声と共に、不安や反感の声を表面化するきっかけにもなりました。特にインターネット上では、トイレなど公共空間の使い方についての疑問に加え、心無い発言が多く見られるようになります。悲しいことに、その中には女性の安全を願い活動し傷ついてきた人々による声も含まれています。公共空間から誰を追い出すのかという問題ではなく、誰かにとって不便な公共空間のシステムそのものの問題について話し合う必要があるのではないでしょうか。 

 私たちは、無意識に誰かを傷つけながら生きています。しかし、日常の中でその行為に気づくことは困難で、認めがたい真実のようにも感じられます。いつの間にか一人ひとりの内に形作られる”普通”は壁のように強固で、誰かを傷つける存在にもなりますが、思わぬところから崩れてしまうほど実は脆いものかもしれません。 異なる痛みを持つ他者との分かり合えなさを引き受けながら、目の前の枠組みを壊して、会話を始めたいと思います。 

 

展覧会Webサイトでもトランスに関する情報やコラムなどを掲載しています

 


What to talk about when we talk about us

 

 

If you can talk about pain in the same way when you talk about the weather [Nice day, isnʼt it?], we may have a better conversation. If we can take care of our emotions like equipping umbrellas for a rainy day and we are capable imagine other's tears like concerning weather tomorrow. 

 

The exhibition is a proposal by artists and coordinators who have different expertise. 

 IWASE Umi, a sculptor, deals with gender issues as a theme, NAKASHIMA Kayako, an installation artist who creates works regarding walls and boundaries, SAKURAI Rina, a researcher of art management. They collaboratively started to make the exhibition based on questions in common. 

 

Unreasonable oppression and exclusion from society exist not only in violent acts. Also, they can be found in a variety of value systems created by a part of society. For example, in recent years, when a questionnaire asks respondents' gender, an increasing number of them provide a choice of "prefer not to say" or free description. This trend reminds us that norms have been painful for someone who does not want to choose one gender in their answer.

 

We may unconsciously hurt somebody in everyday life. It might be challenging to recognize the behavior in our daily lives, and it seems like an unacceptable truth. The "normal" that forms in our mind is sturdy as a wall and can hurt others. However, the wall may be very fragile and would collapse unexpectedly at some point. Holding incomprehensiveness to others' pain, we attempt to break the barrier we face. 

Then, let's begin the conversation.

 

Official exhibition website


フライヤーにはピンクと水色と白を使い、トランスジェンダー のフラッグの色を意識した。

デザインは秋田市を拠点にデザインを手がけるコマド意匠設計室